この記事では、Excelを使って社員の勤続年数を自動計算する方法を解説します。
これにより、日常業務の効率を上げ、正確に勤続年数を管理することができます。
特に会社経営者や人事担当者にとって、Excelを使った勤続年数の計算は、作業の手間を省き、業務の生産性を向上させる強力なツールです。
勤続年数の計算をExcelで効率化する方法
勤続年数は社員の貢献度を測る重要な指標です。
年数が長くなるほど、業務効率の向上や人材管理のためのデータとして利用できます。
Excelの関数を使えば、勤続年数を簡単に計算でき、日常業務の効率化に役立ちます。
DATEDIF関数を使った勤続年数の自動計算
DATEDIF関数は、2つの日付の差を年数、月数、日数で計算する便利な関数です。
これを活用することで、入社日と本日の日付から社員の勤続年数を自動的に計算できます。
具体的には、「=DATEDIF(開始日, TODAY(), “Y”)」という数式をセルに入力することで、年単位の勤続年数を算出できます。
勤続年数をExcelで計算する具体的な手順
まず、社員の入社日をExcelに入力します。
次に、本日の日付を自動で取得するために「TODAY()」関数を使用します。
そして、DATEDIF関数を使って2つの日付の差を求め、勤続年数を計算します。
例えば、A2セルに入社日、B2セルに「=TODAY()」、C2セルに「=DATEDIF(A2, B2, “Y”)」を入力すれば、簡単に勤続年数が表示されます。
DATEDIF関数の基本的な使い方
=DATEDIF(開始日, 終了日, 単位)開始日: 期間の始まりの日付（例: 入社日）
終了日: 期間の終わりの日付（例: 今日の日付）
単位: 計算結果を「年」「月」「日」のどれで表示するか指定します。
単位の種類
- “Y”: 2つの日付の間の「年数」を返します。
- “M”: 2つの日付の間の「月数」を返します。
- “D”: 2つの日付の間の「日数」を返します。
- “YM”: 2つの日付の間の「月数」だけを返し、年は無視します（1年未満の月数）。
- “YD”: 2つの日付の間の「日数」だけを返し、年は無視します。
“MD”: 2つの日付の間の「日数」だけを返し、年や月は無視します。※既知の問題があり推奨されてません
具体例: 勤続年数を計算する
たとえば、A2セルに入社日（例: 2018/4/1）があり、今日の日付で勤続年数を計算したい場合は、次のように入力します。
=DATEDIF(A2, TODAY(), "Y")
この式では、入社日から今日までの年数が表示されます。たとえば、6年と表示されます。
複数の単位を組み合わせた計算例
勤続年数を「年と月」で表示したい場合は、次のように複数のDATEDIF関数を組み合わせることができます。
=DATEDIF(A2, TODAY(), "Y") & "年" & DATEDIF(A2, TODAY(), "YM") & "ヶ月"
これにより、「6年5ヶ月」のように表示されます。
DATEDIF関数の注意点
- 終了日が開始日より前だとエラーになる:
開始日が終了日より未来の日付の場合、エラーが出るので注意しましょう。 - 日数の計算は他の関数も利用できる: DATEDIF関数は非常に便利ですが、YEARFRACやNETWORKDAYSなど他の関数でも日付の差を計算することができ、用途に応じて使い分けると良いでしょう。
応用例: 誕生日から年齢を計算する
誕生日から現在の年齢を計算する場合は、次のようにDATEDIF関数を使います。
=DATEDIF(誕生日, TODAY(), "Y")これにより、誕生日から今日までの年齢が年単位で表示されます。
DATEDIF以外の方法で勤続年数を計算する方法
DATEDIF以外にも、YEARFRAC関数を使って勤続年数を計算する方法があります。この関数は、2つの日付の間の年数を小数点付きで算出するため、細かな勤続年数の計算に役立ちます。「=YEARFRAC(開始日, TODAY(), 1)」という式を使って、より正確な結果を得ることができます。
YEARFRAC関数の基本的な使い方
書式:
=YEARFRAC(開始日, 終了日, [基準])
- 開始日: 期間の始まりの日付（例: 入社日）
- 終了日: 期間の終わりの日付（例: 今日の日付）
- 基準（省略可）: 日数の計算方法を指定します。
1: 1年を365日とする（一般的な使用法）0: 30日ごとに1か月として計算- 他にも
2などいくつかの選択肢がありますが、1が最もよく使われます。
具体例: 勤続年数を計算する
たとえば、A2セルに入社日（例: 2018/4/1）があり、今日の日付で勤続年数を計算したい場合は、次のように入力します。
=YEARFRAC(A2, TODAY(), 1)
この式では、2018年4月1日から今日までの年数が小数で計算され、勤続年数が「6.5年」などの形式で表示されます。
YEARFRAC関数のポイント
- 正確な年数の計算: DATEDIF関数では年数や月数だけを整数で求めますが、YEARFRACは年の一部も考慮してくれます。たとえば、6年と6か月は「6.5年」と表示され、より詳細な期間管理が可能です。
- うるう年の扱い:
基準1を使うと、うるう年も考慮して365日または366日として正確に計算されます。
応用例
YEARFRAC関数を使えば、例えば年齢や契約期間の計算も簡単に行えます。たとえば、誕生日から現在の年齢を計算する場合、次のように使います。
=YEARFRAC(誕生日, TODAY(), 1)
これにより、誕生日からの正確な年齢が小数点以下も含めて表示されます。
YEARFRAC関数は、単に「年数」を知るだけでなく、年の一部も含めた正確な期間を知りたい場合に非常に便利です。特に社員の勤続年数や契約期間などの計算で、年数をより詳細に把握するために役立ちます。
勤続年数計算の注意点とおすすめのフォーマット
うるう年や日付形式の違いに注意することが重要です。また、勤続年数を管理するために、日付フォーマットや条件付き書式を活用すると、より見やすく、管理しやすい表を作成できます。テンプレートを作成しておけば、他の社員にも同様の計算を簡単に適用できます。
Excelは、業務効率を大幅に向上させる強力なツールです。関数や数式を使えば、複雑な計算を自動化でき、データの整理や分析も簡単に行えます。さらに、ピボットテーブルやグラフを使ってデータを視覚化し、説得力のある報告書を作成することが可能です。
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